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弁護士小室光子の記録です

弁護人が接見した直後に,
勾留中の被告人が逃走したという事件があったね。

日常的に,弁護人として「接見」をしている立場上,
他人事ではなく,かなり驚いた。

私はこれまで,茨城県内のあちこちの警察署,拘置所のほか,
東京都,千葉県,埼玉県,神奈川県,栃木県のいくつかの警察署で
接見の経験がある。

警察署によって,運用は微妙に異なる。
けど,どの警察署での接見を思い出しても,今回の事件のようなことは
ちょっと,想定しづらい。なんでこんなことに…。

ある警察署では,被告人側の扉の向こうに警察官が待機していて,
終わったら被告人側の扉を被告人がノックすればすぐに警察官が扉を開け,
房に戻される。弁護人も,被告人が出ていくのを見届ける(帰り支度しながら)。

ある警察署では,接見が終了したらリモコンで知らせることになっており,
そのリモコンを押したらすぐに警察官が被告人を迎えにくる。
ちょっと時間差があっても,そのリモコンを,警察官にお返しするという手続きがあるから,
接見が終わったことが警察官側に伝わらないということはあり得ない。

ある警察署では,弁護人側のドアを開けば,警察官にわかるようになっている。
今回の警察署も,もともとはそういうことになっていたと思われる。

とにかく,いつも,管理されている,という実感がある。
むしろ,こんなドア1枚隔てるだけで待機してくれていたら,
中の会話も聞こえているのではないかと思われ,別の問題があると思うくらい,
私が経験した警察署のどこも,警察署は管理を徹底している。
お盆だろうが,土日だろうが,深夜だろうが,関係ない。

だから,本当に,こんなことがあるのかと,信じられない思い。
でも,あったのだから,弁護人としても,今まで気にしなかったことを,
意識しないといけないと思った。

弁護人(刑事弁護をする弁護士の立場を,「弁護人」といいます。)が,
警察官の立ち合いなく,時間制限もなく接見(面会)できるのは,
憲法上の権利。これは,刑事被告人のみならず,弁護人の権利でもある。

今回のことが,接見交通権に対する,不当な制限につながらなければいいな,
ということも,ちょっと思った。
2018.08.13 / Top↑
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