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弁護士小室光子の記録です

痴漢冤罪事件の話。
タイトル通り、最後まで「やってない」と
主張し続ける被告人の視点から描かれてる。

以下はあくまで私の、単なる感想。

感想①
「疑わしきは被告人の利益に」という原則が
刑事裁判にはあるっていうこと、そしてそれが
実際には(多くの場合)機能していないということを
普通の(刑事裁判等に日常的に接していないという意味)
国民に知らしめる意味はあったんじゃないかな。

私は30歳で司法試験に興味を持つまで、
(冤罪事件には興味があったけれども)
(刑事)裁判なんて自分には全く関係ない世界、と思ってる
普通の一市民だった。

そういう普通の国民の多くは、上に書いた原則を知らないと思う。
私も、「司法試験の受験勉強」をするまで知らなかったし。
(お前がバカだっただけだ、とか言わないでね~)

2年後には裁判員制度が実際に始まり、普通の国民が、
人を裁く立場に置かれることになる。
ということは、「疑わしきは被告人の利益に」
つまり「合理的疑いが残る場合には被告人の有利に解釈する」
「もしかしてこの人、やってないかもしれない、と思うのなら
有罪にしてはいけない」という原則があることは、国民全体の
共通認識にする必要があるわけだよね。

そういう点で、この映画は有意義だったなあと。


感想②
そうとはいえ、権力側(警察官、検察官、裁判官)が
マイナスイメージで描かれすぎでは?

まあ、冤罪事件の被告人(やってもいないのに犯人にされた人)が
主人公で、その目線で描いたものだから、当然かもしれないけど。

ただ「裁判ってこういうものなのか」と受け取られることを
ちょっと危惧する。
「(刑事)裁判なんか所詮こんなもの」ではなく、
「こういうことも現実にはある」ということだと思うから。


ちなみにこれは、現実にあった事件がモチーフなんだよね?
ほぼ同じ事例を、前に報道番組で見たことがある。


感想③
被害者の女の子もつらいよな~。
(これは映画の感想というより、事件に対する感想)
勇気を振り絞って告発した男が、実は犯人ではなかった、
自分の勘違いで、無実の人の人生をめちゃくちゃにした、
って感じたら・・・・。

「もしかしたらこの人じゃなかったかもしれない」
って思うけど、もう今更言い出せない、
そういう気持ちは想像に難くないし。


そんな感じ。
2007.02.07 / Top↑
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